コラム

2018.02 京の庭・京の広場 ゴーカートも自転車・消防車も…大宮交通公園の将来

市内北西部の市街地にある京都で唯一の交通公園である。敷地21,338㎡。かなり広い。
開園は1969年というから、この辺りはまだ田畑だったのかもしれない。緑の多いゆったりした広場に、ジャングルジムや滑り台などの遊具の他、蒸気機関車や日本最初の電車である『チンチン電車』などが展示されている。学習用の交通標識や信号機も設置されて、交通教室も開かれたりしているが、呼び物はなんと言ってもゴーカート!それが、この交通公園の目玉である。

一回200円と言う破格値で一周約500mを走る。乗り物に乗って楽しさを感じて、交通ルールやマナーを学んで貰おうというわけである。辺り一帯が新興住宅地となった1980年代後半頃には、子連れの若夫婦などで賑わって、ゴーカートも年間10万を超える人が楽しんでいたようだ。だが、ご多分に漏れず少子化と遊びの多様化で来園する子供も少なくなって、平日は近所の老夫婦の散歩姿が目立つ程度で閑散としている。それでも休日には遠来の親子連れや乗り物好きの子供たちで、ゴーカート乗場には列が出来るほどの盛況で、静かな住宅街にエンジン音と歓声が心地よく聞こえる。

開園以来約50年。半世紀近くなるとだいたいリニューアルが必要になる。京都市内には100年以上の建物も多くあってそれはそれで価値を増しているが、一般的に耐用年数―減価償却は40年~60年とされており、さらに構築物の資産価値はそれより早く20~30年で極端に下落し、都心部では減価償却を待たずに取り壊されて建て直されているのが現状である。

このような現実からか、或はより切実な自転車走行の安全性教育を求める社会変化に対応するためか、京都市ではこの交通公園の再整備計画が論議され、北消防署の移転計画も含めて、2021年にはリニューアルするような流れになってきているのも仕方ないのかも知れない。
自転車の安全走行学習や消防車の展示や試乗を通した防災訓練による安全、安心教育も良いだろうが、子供達のささやかな冒険心を満たし、チャレンジ魂を育むゴーカートの存続を前提にしたリニューアルであって欲しいと切に願う。(M)

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